辻地区の建物群
 辻河道の南において検出された3棟の掘立柱建物と柵からなる建物群で、纒向遺跡の居館域にあたると考えられている。建物群は庄内式期の前半段階頃(3世紀前半)に建てられたとみられるが、庄内3式期(3世紀中頃)には柱材の抜き取りが行われ、移転・廃絶したと考えられている。このうち、中心的な位置を占める大型の掘立柱建物は4間(約19.2m)×4間(約12.4m)の規模に復元できるもので、当時としては国内最大の規模を誇る。近年実施された第168次調査では建物群の廃絶時に掘削されたとみられる4.3m×2.2mの大型土坑が検出され、破壊された多くの土器や木製品のほか、多量の動植物の遺存体などが出土しており、ヤマト王権中枢部における祭祀の様相を鮮明にするものとして注目されている。