本 堂
(潅頂堂)
 真言密教のお寺になると、一山の中心堂宇は「金堂」から「本堂」に変わりました。本堂の建物は和様、大仏様、禅宗様の混交(淆)となっております。屋根は「桧皮葺」であります。桧皮葺の建物には我が国特有の「神社」がありますように、日本古来の重要な建物の大部分は桧皮葺で、「京都御所」などがあります。それだけに古く、桧皮葺、柿葺から「瓦葺」、そして「日光東照宮」の「銅板葺」が誕生いたします。「瑞龍寺」には「鉛板葺」の仏殿があります。 現在、桧皮葺屋根の材料である桧皮が不足しており、深刻な問題となっておりますのはご存知の通りです。 「本尊如意輪観音像」は「観心寺(大阪)」、「甲山神呪寺(かぶとやまかんのうじ)(兵庫)」とで日本三大如意輪観音といわれておりますが、本尊は残念なことに「秘仏」でご覧になれません。如意輪観音は密教寺院で多く造像されました。鎌倉時代後期に建立、この場所には創建当初の本尊を祀るお堂(本堂、金堂)があったらしいです。本堂では真言密教の重要な儀式である「灌頂」が行われます。灌頂には結縁灌頂、受明灌頂、伝法灌頂があります。真言密教では灌頂があり戒壇を必要としなかったので南都仏教とは軋轢が起きなかったのでしょう。屋根の隅の反りは厳しく禅宗様の建物を見ているようであります。板壁で周囲に縁を廻らしております。木立の囲まれて静かに佇んでいる優雅な本堂です。