如意宝殊山
(如意山)
 五重塔の西北方にあって杉檜など樹木が繁茂している山頂の石塊に囲まれているなかに石塔が建っている。空海が唐から持参の如意宝珠を埋納したところと伝えられる。
「室生山御舎利相伝縁起」によれば、弘法大師が七層石塔の下に舎利を安置したのであるが、建久2年(1191)のころ宋人僧空体の盗掘にあい、文永9年(1272)甲斐の僧覚日房信応が東大寺戒壇院僧空智らと舎利を掘り、銅筒を得てこのなかから数粒を取り、七粒といい同行者に四粒を与え自分は三粒を得ると称したが、なお数粒を秘蔵し関東に下向して無量院法爾上人や尊上人に譲ったという。
宗明か正安4年(1302)のころ、この舎利相伝の顛末を説いたのが「室生山御舎利相伝縁起」である。